北海道土産に選びたい、秀逸な洋菓子の数々（北海道） | 風俗のお仕事コラム

北海道に旅行へ行ってきたという友人知人から土産物として手渡される可能性の高い品物最上位に位置するのではないかと思われるこの「マルセイバターサンド」は、1977年から六花亭製菓が製造販売している北海道の名物ビスケットです。ビスケットとしては大ぶりで、長方形のビスケット生地でホワイトチョコレートと北海道産の生乳100%バター、そしてレーズンを挟み込んだ食べ応えのある菓子で、非常に甘く高カロリーです。いくつか食べると空腹が満たされることもあって、地元では「カロリーメイト」のように、すなわち、時間のない朝食の代用としてかじって家を出る人も少なくないのだとか。

そもそもこの「マルセイバターサンド」は、今でこそ全国的に有名な北海道土産ですが、発売当初は長らく地元民にのみひそかに愛される北海道秘蔵のグルメの域を出ませんでした。製造開始が1977年ということを考えるとその長い歴史において全国的な知名度を得るようになったのはごく最近なのです。今では六花亭の売上高の半分近くを占めるというこの「マルセイバターサンド」は、現地を訪れずともオンラインショップの普及、敷居の低下によって全国どこにいても誰もが気軽に味わえるものになりました。一個120円ほどという値段は、いわゆる高級菓子に含まれないこのサイズの菓子としてはやや割高に感じるかもしれませんが、そのぶん一個に凝縮された食べ応えは相当なものがあります。包装も当時のままのデザインを採用しており、レトロで瀟洒な、外観は見た目にも美しく、贈り物としてもらった人を喜ばせるものです。

「白い恋人」や「マルセイバターサンド」に代表されるように、北海道の土産物ではこのような焼き菓子が常に人気上位を独占しています。北海道ではその広大で肥沃な大地を十分に活かした畜産が盛んであり、またお菓子作りに欠かせない果物にも恵まれています。中でも新鮮で上質な卵や生乳が手近で手に入るという利点はお菓子作りにおいて非常に有利に働くことでしょう。北海道の焼き菓子に使われるミルクの部分についての説明文にはしばしば「生乳100%」の文字が躍ります。そんな北海道ならではのアドバンテージをいかんなく発揮した菓子の一つ、「霜だたみ」は近年「白い恋人」などの有名ブランドにも迫る勢いの注目を集めています。

「霜だたみ」はモカホワイトのチョコレートクリームをパイ生地でサンドしたお菓子です。何かにつけてクリームをサンドした菓子が有名になりがちな北海道土産市場ですが、これはもはや一種の様式美となりつつあるのかもしません。そんなクリームサンド系菓子の中ではパイ生地を用いている点がうまく他との差別化を図れており、そのサクサクとした食感の表現も非常に高水準な、高級感漂うおしゃれな逸品に仕上がっています「霜だたみ」は「マルセイバターサンド」を製造している六花亭の製品であり、その信頼と実績を備えた六花亭の新たな試みとして打ち出された商品と思えば、今後のさらなる活躍にも期待が膨らむところです。名前の由来は、初霜が降りた朝、うっすらと霜が張った地面をそっと踏みしめたときに感じる音、感触。そんなイメージを体現しようと名づけられたといいます。

小樽に住んでいて、いえ、他地域に住んでいたとしても道民であればその多くが「ルタオ」という洋菓子店の名を聞いたことがあるに違いありません。「ルタオ」は小樽の「メルヘン交差点」という名で親しまれる美しい洋風の街並みの中央に店舗を構えています。メルヘン交差点を中心として数々の観光名所が軒を連ねており、「ルタオ」はその中の最もシンボリックな建物といえるでしょう。ルタオは創業時以来メルヘン広場、ひいては小樽のランドマーク的存在としてこの場所にそびえてきました。大きな塔のような外観で、メルヘン広場の街並み同様洋風の愛らしい意匠が目を引きます。

ルタオはその店舗の外観からメルヘン交差点随一の観光名所となっているわけではありません。もちろんその洋菓子店としての本来の実力が高く評価されてのことです。その「ルタオ」の看板メニューが「ドゥーブルフロマージュ」という変わった外観のチーズケーキなのですが、創業当初から人気が絶えず、このケーキを是非自宅に配送してほしいという声が全国から相次ぎました。しかしケーキは日持ちのしない食品であり、一般的には当日から、遅くとも翌日以内には食べなければならないものです。それゆえケーキはたとえ北海道からでなくとも通常宅配サービスは行われません。しかしどうしても絶えないお客さんの要望をかなえたい一心で冷凍しても美味しいケーキのづくりの研究に明け暮れ、ついに完成させたものが今現在オンラインショップで注文が相次いでいる新生「ドゥーブルフロマージュ」です。濃厚なベークドチーズケーキと、触れた瞬間溶けるように広がるまろやかなミルクたっぷりのレアチーズの二層構造となっており、口に入れた途端、異なる食感が絶妙に溶け合って私たちを楽しませてくれます。