日光東照宮と、そこに祀られる天下人の威光

日光東照宮と、そこに祀られる天下人の威光

世界遺産、東照宮の風格

日光市にある有名な神社、正式名称「東照宮(とうしょうぐう)」は、普段その名を呼ばれる祭には「日光東照宮」という呼称を用いられることがほとんどです。というのも、この日光市にある東照宮は全国の東照宮の総本山ですが、他の東照宮とその名前に区別がありません。東照宮は全国各地にあるため、「日光の東照宮」を指す呼称として日光東照宮が用いられるようになりました。この日光市の山内にある東照宮は『世界遺産』に指定されており、国内外でも最も名を馳せた神社の一つと言っていいでしょう。特に外国人観光客に人気のスポットで、いつ訪れても外国人が歩いているのが見受けられます。そのほかには学生の修学旅行先としても定番スポットになっていますので、やはり多くの学生がひしめき合っている光景がすっかり馴染み深いものとなっています。

「東照宮」は1617年に社殿の完成を見たもので、その祭神(さいじん)はかの名高き徳川初代将軍「徳川家康(とくがわ いえやす)」その人です。徳川家康は前年1616年に75歳で死去した征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)であり、江戸時代を切り開きその政治の頂点に君臨した人物と言っていいでしょう。「江戸時代」は別名「徳川時代」とも呼ばれています。江戸時代という名称そのものが、徳川家康が創始した政権組織、江戸幕府から来ているためです。日本の歴史上、最も天下に名を轟かせた人物の一人とも言ってよい徳川家康の遺言により、その遺骸は東照宮に祀られるに至りました。家康が死去した地は今の静岡県であり、当時はまず静岡の東照宮に葬られましたが、のちに日光へと移されています。

東照宮に祀られる徳川家康という人物について

「徳川家康(とくがわ いえやす)」といえば、天下に名を馳せた江戸時代、江戸幕府の開祖であり、初代征夷大将軍にして、織田信長、豊臣秀吉に次ぐ三英傑の一人にも数えられる人物です。かつては豊臣秀吉とともに織田信長に仕えていましたが、やがて豊臣秀吉とそりが合わなくなることが多くなり、徐々に対立するようになります。織田信長亡きあとには一時的に豊臣秀吉に仕えますが、豊臣秀吉の死後まもなく豊臣家に反旗を翻し、1600年、「天下分け目」と称される関ヶ原の戦いで豊臣家を討ち滅ぼし、江戸時代の幕開けを果たしました。幼名は「竹千代(たけちよ)」、1542年に今の愛知県岡崎市、岡崎城の城主の息子としてこの世に生を受け、戦国時代を駆け上がっていきました。

剣術をはじめ様々な武術において一流であったとされ、生涯剣の道を学び抜いた武人と称される徳川家康は、また大変な知略家でもあり、文武同道の名が相応しい人物でした。馬術や弓術、また鉄砲の扱いも達人級であり、それらに関する逸話も数多く残されています。また非常に多趣味であり、多くの本を読み、鷹狩りや薬づくり、囲碁に将棋をたしなみ、新しいもの好きで外国から持ち込まれる渡来品に目がありませんでした。家康は75歳でこの世を去っていますが、当時としては非常に長生きであったと言えるでしょう。彼は生前から健康面にとても気を遣いながら生活していたといいます。食生活は質素であり、征夷大将軍となり天下を手中に収めたあとも戦国の武将として戦場を駆けた頃と変わらぬ食事を心がけたと伝わっています。

東照宮が世界遺産たるゆえんの数々

「日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)」は極めて荘厳な外観を有しており、それだけでも遠方から長い時間をかけてここまで参拝しに来る価値は十分にあると言えるでしょう。日本人観光客はもちろん、外国人観光客も至る所で写真を撮っており、建造物の見事な有志、その精緻な意匠に感嘆しています。しかし同時に、東照宮が人々を惹きつけてやまない理由には東照宮に参拝することによるご利益、祀られる「徳川家康」という人物の今なお語り継がれる魅力にあると言えます。家康にあやかろうという強い思いでこの東照宮を訪れ、手を合わせる人も少なくないに違いありません。東照宮は彼の遺言により建立されたものですが、その遺言とは、以下のようなものです。「臨終の際にはまず久能山に納め、神として祀るよう。葬礼は増上寺にて行い、三河大樹寺に位牌を立てよ。一周忌が過ぎたら、日光山に小堂を建て、勧進せよ。八州の鎮守となろう」。――この最後の一文、「八州(はっしゅう)の鎮守(ちんじゅ)となろう」とは、「日本全国の平和の神になろう」という意味です。家康の遺言のこの最後の一文は、今でも東照宮の威光の大きな一角を担っています。

東照宮の構造物には様々な彫刻や細部までこだわった色鮮やかな絵図が記されており、それらもまた観光客に喜ばれる東照宮の大切な魅力です。いずれの彫刻や絵図も、ほとんどは家康の遺言にならって平和を象徴するものであるとされています。有名なものでは「眠り猫」という彫刻作品があります。猫が眠りこけていられるほどの平和を願って作られてものと伝わっています。

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