古都を巡って小腹がすいたら

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お茶にもこだわった絶品和菓子の天平庵

「天平庵」は奈良県に6店舗を構える、奈良を訪れて美味しい和菓子を食べようとしたら必ず選択肢に挙がってくる有名店舗です。中でも観光客にとって足を運びやすい東大寺店に焦点を当ててご紹介します。

天平庵は非常に和の趣を重んじた上品な和菓子店であり、販売専門店ではなくカフェ、レストランとして事業を展開しています。お客さんが和菓子を食すひとときを充足した体験にするために真剣に考えてくれている、真心のこもったその姿勢には胸が打たれるようです。接客対応はもちろんのこと、内装も見事で、とても飲食店とは思えない、ともすれば古民家を改築した美術館のような趣さえ漂わせる造りとなっています。品質にもこだわり抜かれたその天平庵のコンセプトは、万葉集と親和性のある食体験づくりなのだとか。和菓子それぞれに万葉集の詩にちなんだ名前がつけられており、その知識がある方にとっては一層思い入れ深く楽しめることでしょう。

天平庵では和菓子に合うお茶として、京都宇治の銘茶がふるまわれています。かつて「宇治七茗園」として世に名を馳せた茶園の中でも唯一今に残る茶園で栽培された貴重なもので、品評会でも毎年高い評価を受ける信頼に足るお茶です。和菓子に関しては創業以来小豆に特別なこだわりを持っており、店舗のスタッフが小豆農家まで頻繁に足を運び、ディスカッションを重ねながら、小豆の生育から収穫までつきっきりで見守っているといいます。北海道産の小豆は粒のつやがひときわ美しく輝くといいます。

夏の和菓子に欠かせない葛の名店、天極堂

奈良県には本当においしい和菓子の名店に事欠かない土地といえるでしょう。甘いものが好みでない方も多くいらっしゃるはずですが、奈良を訪れた上ではそのような方も一度は味わうべき銘菓が少なくありません。多くの和菓子店が軒を連ねるおかげで競争も激しく、良好な業界環境が形成されている点も、消費者にとっては利点の積もるところです。そんな競争が激しいからこそ専門性に特化した、ある一つの道を極めようとする銘菓の多い奈良県において、「葛(くず)」の道一本を征く、創業140年の老舗をご紹介します。

そのお店の名は「天極堂」といいます。「葛」と聞いてもピンとこないかもしれませんが、「くずもち」や「くずきり」といった言葉であれば聞いたことくらいはある方が多いのではないでしょうか。それらは葛粉(くずこ)と呼ばれる葛という植物の根からとれるデンプンを使用して作られる菓子であり、葛粉は伝統的な和菓子になくてはならない材料です。そんなくずもちやくずきりをはじめとした、葛を用いた様々な創作和菓子を専門に取り扱う名店が「天極堂」なのです。

何といっても天極堂のくずもちは作り立てのおいしさを味わえるという点で抜きんでています。くずもちといえば夏の風物詩であり、あんみつなどと同様冷たい和菓子ですが、作り立てのおいしさという言葉が冷たい菓子に使われることはあまりないでしょう。しかしこの天極堂のくずもちを食べてみるとわかるはずです。ぷるぷるとした生まれたてのくずもち特有の触感はくせになること間違いありません。

陶器から手作り? 職人魂こもった和食「川波」

日本料理店「川波」は奈良市芝辻町にある総予約制の贅沢なお店です。この店のすごいところは、料理を盛り付ける器から、野菜、味噌、ゆずコショウその他の薬味まで、作れるものはすべて店主の手作りであるという点です。店主のそのこだわりが始まったのは、おいしく新鮮で、自ら自信をもって提供できる自家栽培の野菜づくりに取り組み始めたことにがきっかけでした。美味しい野菜を作るためにはまずは土からなのだということに初期の段階で気づいた彼は、4000坪の店舗専用の畑、「川波農園」を設けて、そこで自らクワを担ぎ、土から作ることを始めました。精進料理から感銘を受けた主人の「野菜の本当のおいしさを知ってもらいたい」という思いからふるまわれる魂のこもった料理たちは、一度訪れた客の心をつかんで離しません。料理にに含まれる野菜はすべてがその朝畑で採れたものであり、少しいびつで味わい深い器は主人の手作り陶器。魚は近海でとれた新鮮なものにのみこだわり、専用の水槽に入れてあるものを取り出して調理するため、さっきまで生きていたものばかりです。その手間暇かけられた料理は相応に根も張りますが、特別な日に訪れたい高級日本料理店です。

ところで、「日本料理」と「和食」の違いは一般に曖昧か、存在しないものとされています。しかしそれらには料理人など業界に通じる者にのみかかわる微妙なニュアンスの違いが存在します。その違いを把握していないからといって間違いということにはなりませんが、覚えておいて損はないでしょう。「日本料理」は高級で質の高い「和食」のことだそうです。「川波」のように丹精込めた料亭でその料理を「和食」と呼ぼうものなら、それが気難し屋の店主ならあるいは、あまりいい顔をされないかもしれません。

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