「一村一祭」に代表される「おもてなし日本一の宮崎」づくり

「一村一祭」に代表される「おもてなし日本一の宮崎」づくり

春に行われる『宇納間地蔵大祭』のご利益とは

農業大国宮崎県の人々は概して皆おおらかでお人好しな農民気質だといいます。長らく温暖な太陽や肥沃な大地と付き合ってきたからかどうかはわかりませんが、彼らはまた客人を厚くもてなすことでも知られており、今現在宮崎県が県を挙げて推進している事業にもそのことが強くうかがえます。非常に観光客ライクな県といえるでしょう。その代表的な観光事業に「一村一祭(いっそんいちまつり)」活動が挙げられます。もともと宮崎県民はその地に根付く多くの神話や歴史的逸話の影響も相まって非常に信仰深く、宗教心も強いところがあります。それゆえに祭事が盛んで、それぞれの地域で古くから様々な行事が行われてきました。それらを現代風にアレンジし、他県からの来客を楽しませ、地域の活性化を図るという目的で推進される「一村一祭」の一端をご紹介します。

春、一年の始まりを告げる大切な季節、宮崎では『宇納間地蔵大祭』が盛大に執り行われます。県内外から数万人の人を呼び寄せるこのお祭りが、どうしてこれほどまでに多くの人々の関心を引き寄せるのでしょうか。それはおそらく、このお祭りの趣旨がすべての人に無関係ではないからです。そしてまた、非常に歴史の長い伝統ある行事なのです。

鉄城山全長寺(てつじょうざん ぜんちょうじ)は365段の長い石段の頂上にあり、ここに祀られている「宇納間地蔵菩薩(うなまじぞうぼさつ)」は「火伏せ地蔵(ひぶせじぞう)」と呼ばれ、火にまつわる全ての災いを祓う力があるとされてきました。火災は現代でも恐ろしい災害ですが、木造建築がずっと多かった古の時代に生きた人々が火災に抱く恐れは今の比ではなかったはずです。それゆえにこの「火伏せ地蔵」は1200年も前から信仰を集めてきました。『宇納間地蔵大祭』は一年を火災なく過ごせるようにと人々が願いをかけるために集うお祭りです。参拝した際には地蔵の描かれた札を手に入れることができ、火除け祈願とて台所など日のあるところに張り付けて使うものです。

夏から秋にかけて行われる宮崎のお祭り

宮崎の夏を飾る愉快な夏祭り「日向ひょっとこ夏祭り」をご存知でしょうか。
日向市で毎年8月の第一土曜日に賑やかに行われるこのお祭りは、誰でも一度は聞いたことのあるあの「ひょっとこ」が主役の行事です。道路を練り歩きながら2000人以上の「ひょっとこ」がひょうきんな踊りを披露します。ひょっとこは皆赤い着物に白い帯とふんどし、豆絞りの手拭いをかぶっています。ひょっとこのほかに女性は「おかめ」の面と着物で踊り、ひょっとことおかめに紛れて「キツネ」までいるという異様な行列ですが、その踊りぶりはさらに面白おかしい様相を呈しています。鐘や太鼓と笛の織りなす軽快なリズムは一度聴いたら旅行から帰っても耳に残り続けること請け合いです。そんな小気味よい音楽に合わせてひょっとこがくねくね踊る様は人々の笑いを誘ってやみません。きっと日頃の小さな悩みなど吹き飛ばしてくれるでしょう。

秋といえばひときわ祭事の盛んな季節。やはり踊り手が主役の「荒踊」をご紹介します。
「荒踊(あらおどり)」とは五ヶ瀬町三ヶ所にいある三ヶ所神社(さんかしょじんじゃ)で毎年9月の最終日曜日に行われるお祭りで、こちらはひょっとことは対照的に、弓や槍、鉄砲をかついだ戦国時代の武者たちによる勇壮な踊りが特徴です。鍛え上げられた伝統技術による荒々しくも洗練されたこの「荒踊」は総勢60名ほどで行われ、各人が役柄に扮して舞台に上がります。演劇のような物語性を持った踊りであり、踊りの大種類も10種以上あるため、すべての演目が終了するのには5時間以上かかるという長丁場です。役柄ごとに装束も異なっていて見る人の目を楽しませます。この踊りの見どころは火縄銃を撃つ場面。二丁の火縄銃が天に向かって実際に発射される場面があり、その銃声を契機にどっと踊り手たちの隊列が変形し、ひときわ荒々しい動きへと変調する様は圧巻です。

冬も活発!「師走まつり」と「青島裸まいり」

毎年1月下旬に三日間かけて行われるこの大規模な祭事は美郷町南郷区神門の「神門神社(みかどじんじゃ)」で開催されます。国の重要文化財に指定されているこの神門神社に祀られる祭神には非業の伝承が寄りかかっています。その神の名は「禎嘉王(ていかおう)」。かつて朝鮮半島で滅んだ百済(くだら)の王族と伝えられています。逃げ延びてきた「禎嘉王」には息子がおり、名を「福智王(ふくちおう)」といいます。「福智王」もまた木城町の「比木神社(ひきじんじゃ)」に祀られており、この「師走まつり」は離れ離れの地で葬られた父と子を再会させるために、もう千年以上行われてきたこの地で重んじられる一大祭事です。比木神社の一行が三日かけて90キロメートルの道のりを歩き、神門神社の門をくぐります。門をくぐるころには日も暮れて、一行は空を赤く染め上げるほどの迎え火に歓迎されます。この迎え火の光景こそがこの祭りの見どころと言えるでしょう。

宮崎市青島で一月中旬に行われる伝統行事「裸まいり」は活気に満ちていて、人生に一度は参加してみたいと思わせるものがあります。人々は半裸で冬の寒空の下水をかぶり、冷たい海に飛び込んで笑いあっています。見ているだけでこちらまで元気になってしまうような祭りは傍から見ているよりもむしろその輪の中に入って楽しみたいと思わせる力が強いようで、全国のみならず国外からも参加者を生んでいます。しかし参加者が本当に楽しげなお祭りではありますが、もちろん神事の一環で、「青島神社」の「彦火火出見命(ヒコホホデミノミコト)」に関わる歴史あるお祭りなのです。もとは山幸彦が兄の釣り針を探して海神宮まで行き、帰ってきた際に村人たちが取るものも取りあえず裸で出迎えたという伝承にちなんだお祭りです。

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