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届けられない文に込めた思いを受け止める「漂流郵便局」
色々な思いが集まる郵便局
瀬戸内海に浮かぶ、人口300人の小さな島「粟島(あわしま)」。
この島には、決して届くことのない葉書が流れ着く「漂流郵便局」があります。
「漂流郵便局」とは、1991年まで現役の郵便局として使われていた「旧粟島郵便局」を利用した“現代アート”。
普通の郵便局とはまったく違い、現代美術家の久保田沙耶さんが2013年に出品したもので、この郵便局すべてがアート作品なんです。
漂流郵便局では、全国の人が現在・過去・未来の誰か・何かに宛てた「届け先不明」の手紙を展示しており、誰でも自由に見ることが出来ます。もし展示されている手紙を自分宛のものだと感じた場合は、持ち帰ることもできるそう!またテレビなどでも紹介されており、ネットでも感動すると話題に。亡き家族やこれから生まれる子供宛てなど、想いのこもった数々の手紙が感動を呼んでいます。
局員のふたり
かつての「粟島郵便局」時代に50年近く局員で郵便業務にたずさわり、島民暮らしを支えた79歳の中田勝久さんが局長を務め、この作品を産み出したアーティストの久保田沙耶さんが局員として勤めています。この作品に縁のあるお二人に出会えるのも大きな魅力です。
届けたい想いが集まった「漂流私書箱」
漂流郵便局のメイン展示が「漂流私書箱」。全国から送られてきたり、ここを訪れた人が書いた宛先不明の手紙が展示されています。回転する八角形の卓に無数のピアノ線を挿し込み、その線同士をマグネットを仕込んだブリキの箱でつなぐことでフワフワと揺れながら自立する構造になっており、来場者はブリキ箱から自由に手紙を取り出し、中の手紙を読むことが出来ます。たくさんの人が色んな想いを込めて書いた手紙は、胸にぐっとこみ上げるものがあります。
局内のあちこちに展示された美しいアート作品
局内には漂流私書箱のほか、久保田さんの手による数々のアート作品が展示されています。フジツボのついた石に美しいストーンがデザインされた「Missing Trace(漂流物シリーズ)」や、光を当てると壁に反射光が美しく投影され、反射するガラスで作られた惑星儀などの美しい展示品を見ることが出来ますよ!
夜の漂流郵便局
人が去った夜の漂流郵便局にも見どころがあります。
館内はライトアップされ、惑星儀から美しい森林の景色が投影され、幻想的な雰囲気になります。
「漂流郵便局」への手紙の出し方
「漂流郵便局」に手紙を出すには、郵便局のハガキか私製ハガキ、もしくは漂流郵便局で販売するオリジナルハガキを使用して、以下の宛先へ送ることができます。
〒769-1108 香川県三豊市詫間町粟島1317-2
漂流郵便局留め
〇〇〇〇様(←自分が出したいどこかの誰か)
封筒はハガキと違って開封があるためはじめて流れ着くように、手紙を送られる方にはハガキでの郵送をお願いしているとのこと。
1枚の葉書に収まりきらない場合は、何枚かに分けても良いそうです。差出人の住所は不要。手紙の著作権は「漂流郵便局」こと制作者久保田沙耶さんになります。
<名称>
名称:漂流郵便局
住所:香川県三豊市詫間町粟島 1317-2
アクセス:須田港から粟島汽船の海上タクシーに乗船「粟島」下船して、県道261号線を北へ徒歩5分
営業時間:毎月第2・第4土曜日 13:00~16:00
電話番号:0875-73-3013
公式サイトURL:http://missing-post-office.com/
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