川越市、小江戸の異名のそのわけとは

川越市、小江戸の異名のそのわけとは

気取らない街並み。川越市の名所めぐり

川越市は埼玉県で三番目に人口が多い市であり、中核市に指定されています。都会とも言えませんが、田舎とも言いがたい。そんなイメージの全体像でしょうか。ただし多くの地域では神社仏閣に代表される日本家屋が散見され、別名
「小江戸(こえど)」とも呼ばれています。歴史的に価値の高い重要建築物が多い側面からは「歴史都市」とも呼ばれる川越市は、毎年国内外から日本ならではの景観を望む観光客が多く訪れています。特に近年では、アメリカの「ニューヨーク・タイムズ紙」に掲載されたことを契機に、特に多くの外国人観光客が見られるようになりました。また埼玉県全体から見た場合、非常に学校が多く集中した文教区という側面も併せ持っています。

川越市の大通りをめぐっていると、昔ながらの郷土品を土産物として取り扱う店舗が多く目につくことでしょう。そしてそれらの店内では川越市が誇る絹織物の技術が惜しみなく発揮された様々な工芸品を目にすることができるはずです。また、川越の土産物としては和菓子が非常に高い人気を集めています。「菓子屋横丁(かしやよこちょう)」に軒を連ねる菓子店はその外観も見事ですが、いずれも歴史ある老舗で味も信頼に足るものです。また、川越市は神社の門前町を基礎として発展してきたこともあり、やはり神社仏閣の名所めぐりは外せません。江戸時代には江戸を上回る大都市だったとされ、「江戸の母」とも呼ばれるほどでした。さいたまの名産である「狭山茶」もその元を辿れば川越藩の狭山丘陵で栽培がはじめられたものであり、かつては「川越茶」と呼ばれていました。

江戸時代から続く菓子屋横丁の粋な街並み

川越市の元町にある「菓子屋横丁(かしやよこちょう)」には、20軒ほどの古くから続く菓子店が軒を連ねています。ほんの1ブロックの範囲に集中して菓子店が建っており、その街並みは明治時代後期からほとんど変わらずに保たれてきたものです。

水ようかんやかりん糖、千歳飴(ちとせあめ)など、昔ながらの駄菓子を扱う老舗が多く、老舗の洋菓子店にイメージする高級な商品はあまり扱っていません。そこが川越市ならではの性格を良く反映していると言えるでしょう。川越市はかつて川越藩によって積極的に産業の推進が図られました。その際に多くの工芸技術、縫製技術が発展し、今現在川越市の特産品として全国に知れ渡る多くの製品が生み出されました。当時の川越市は江戸を上回るほどに栄え、物資の流通拠点であったその性格から「江戸の台所」とも呼ばれていました。気取らない人々とその街並みの気質を反映したように、川越で生み出される品々は無骨で地元の生活に根差した実用性重視の力強さがありました。そんな有り様を粋と称して、川越の自慢としてきたのです。

昭和初期には今の三倍以上もの菓子店が立ち並んでいたという「菓子屋横丁」ですが、その賑わいを減じても、「菓子屋横丁」は未だに時代の流れに迎合することなくむかしながらの品物を扱い続けています。現代風の駄菓子はほとんど見られません。それゆえ菓子を目当てに訪れても、あまり見慣れないものばかりで困惑することもあるかもしれません。しかしだからこそ保てる風景は、環境省によって「かおり風景100選」に指定されました。

川越城に江戸の香りを感じて

かつて川越藩の藩庁が置かれていた「川越城(かわごえじょう)」ですが、その築城は1457年、室町時代にまでさかのぼります。今現在は「川越城本丸御殿」として歴史資料などを展示する博物館となっており、川越城の辿ってきた長い歴史とその節々で経験した様々な重要事件を学ぶためには欠かせない名所といえます。川越市の歴史は古くその沿革も見どころが豊富であるため、川越市観光の共として是非訪れてほしいスポットのひとつです。

川越城の今の姿はおおよそ一般的に想像される城の姿からはかけ離れているかと思います。立派な建築ではありますが、そもそも川越城にはもともと天守がありません。普通、城と言われてイメージされる姿は高くそびえた天守閣の姿ですから、その時点で食い違いが生じるのも無理からぬことかもしれません。川越城では最も背の高かった櫓(やぐら)が天守閣の代わりを務めていました。今現在博物館となっているのは本丸の一部ですが、少し離れた場所、川越高等学校の近くに櫓の跡も残っており、その場所には浅間神社が建っています。そちらも観光地としてすぐれた名所ですので、「川越城本丸御殿」を訪れる際には足を向けてみるとより当時を想像しやすくなり、川越の歴史の魅力に入っていきやすくなるでしょう。

川越城の本丸の当時の姿を描いた記録の中で最も古いと言われるものが、「江戸図屏風」です。現在国立歴史民俗博物館に展示されている大変貴重な屏風であり、成立に至る経緯がやや曖昧模糊として情報の少ない川越城を辿る貴重な手掛かりとなったものです。天を貫く天守閣こそないものの、その堂々たる構えから『日本100名城』に選ばれた川越城の片鱗に触れてみませんか?

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