秩父山地に抱かれた雄大な自然（埼玉県） | 風俗のお仕事コラム

埼玉県の北西部に広がる景観豊かな自然は秩父（ちちぶ）山地とともに大地に根づいています。秩父市は周囲を秩父山地に囲われた秩父盆地の中にあり、その中央部に市街地が形成されています。有名な一級河川「荒川（あらかわ）」が市内を貫いており、美しく豊富な水が地元の人々の目を潤します。気候は内陸の盆地によく見られるとおり夏は非常に過ごしにくい猛暑となり、冬は寒冷で氷点下が長引きます。この地はもともと「秩父神社」の門前町として栄えた地域で、今でも地域全体のシンボル的存在として「秩父神社」が称えられています。観光地としても有名な秩父神社の勇壮な姿は一見の価値があるでしょう。

秩父市内にある「秩父神社」は秩父地方の鎮守（ちんじゅ）であり、祭事の中核的存在として古くから地元の人々に親しまれてきました。鎮守とはその土地の守り神を意味し、氏神（うじがみ）や産土神（うぶすながみ）とも呼ばれます。祭神として「八意思兼命（やごころおもいかねのみこと）」ほか、昭和天皇の弟である「秩父宮雍仁親王（ちちぶのみや やすひとしんのう）」を含めた四神を祀る神社である。その創建は詳細な情報が残っていないほど極めて古く、国内でも有数なほどの古社とされています。「崇神天皇（すじんてんのう）」の時代までさかのぼるとされているため、およそ3世紀頃に端を発するという見方が一般的です。現存する社殿その他の建造物は1592年に建立されたものがほとんどであり、江戸時代初期の建築様式を如実に物語る貴重な有形文化財として埼玉県に保護されています。また毎年冬にこの神社で行われる「秩父夜祭」は『国の重要無形民俗文化財』に指定されており、多くの人々が詰めかけるこの地の一大イベントとなっています。

「長瀞渓谷（ながとろけいこく）」は秩父地方を代表する景勝地です。長瀞の「瀞」は非常に難しい感じで「瀬」と間違えやすいので注意してください。ここは国指定の名勝地であり天然記念物です。日本地質学発祥の地とも言われ、地質学的な観点からも非常に重んじられる渓谷であり、全国的に有名な観光地ともなっています。「長瀞渓谷」は全長およそ６㎞に及び、様々な珍しい景観を我々に見せてくれますが、その中でも有名なものが「岩畳」と呼ばれる奇岩帯です。正式名称を「三波川変成帯（さんばがわへんせいたい）」といい、本来地下深くに潜っていることの多い構造ですが、それが地表に露出したことで見事な景観を生み出しています。「岩畳」は一言でいえば珍しい形の岩場です。ミルフィーユの断面とでも表現したらいいでしょうか、幾重にも薄い岩が折り重なっているように見えます。

長瀞渓谷の観光といえばその渓流のライン下りが最も有名です。小舟で美しく広く、そして波ひとつ感じられないほど静かな渓流をゆっくりと進む時間は何物にも代えがたいでしょう。そしてそのライン下りの醍醐味として、片面にそびえる岩肌の見事な景観があります。長瀞渓谷でしか目にすることのできない見事な断崖を心行くまで眺めていられるライン川下りは、冬場を除いてどの時期にも楽しめます。特に真夏には絶好の避暑観光となるでしょう。近くには同じく観光地として人気を集める「宝登山神社（ほどさんじんじゃ）」があるため、渓流のライン川下りとセットで考えるとお得感が増すのではないでしょうか。

秩父に観光で訪れるならば、その目的は自然の景観を堪能することにある場合がほとんどではないでしょうか。あるいは温泉宿を楽しみにしているという方もいらっしゃるでしょう。「中津峡（なかつきょう）」はそんな人々の願いを一挙に満たしてくれる素晴らしいスポットです。特に中津峡は紅葉に彩られた姿が格別であることで有名なため、訪れる時期を調整する余裕があれば、是非秋にいらしていただきたい景勝地です。

中津峡のある一帯は「奥秩父（おくちちぶ）」と呼ばれ、山深い秩父の土地の中でも最も奥まったところに位置する、いわば秘境です。しかしながら観光地としてのあまりに高まり、今では訪れやすさも増し、観光施設も充実しつつあります。温泉施設のほかにもボール遊びができるような広いグラウンドがあり、またバーベキューを楽しむこともできるよう炭焼き施設があります。公共交通機関を利用するならば三峰口駅から出ている西部観光バスが便利です。

釣りの名所としても知られる中津峡では、イワナやマス、ヤマメなどの美味な川魚が得られます。渓流釣りの魅力をより多くの人に知ってもらおうと、観光客のためのレクチャーも行っていますので、初めての方でも気軽にチャレンジすることができるでしょう。また山菜狩りや、栗拾いも楽しめます。やはり秋に訪れる観光客をターゲットにしたレジャーが多く、キャンプ場もあり、落ち葉を集めて焼き物に利用できるという意味でも、秋の風物詩を楽しむには絶好のスポットです。