温泉とセットで考える佐賀の名勝めぐり（佐賀県） | 風俗のお仕事コラム

「虹の松原（にじのまつばら）」は日本三大松原に数えられ、また特別名勝にも指定されています。そのほかに「かおり風景100選」や「日本の道100選」など数々の栄誉を受けており、その見どころの多さを示しています。唐松市の東に位置し、見事な弧状の浜崎海岸線をおよそ5kmに渡って埋め尽くしています。海岸は海水浴場として砂浜になっているため、防砂林の役目を果たしています。

立派なクロマツが無数に立ち並ぶ「虹の松原」の見どころは、日本の道100選にも選ばれた、その林を貫く道を実際に歩いてみることでひしひしと感じられることでしょう。古くは唐津藩の藩主であった寺沢広高（てらざわ　ひろたか）によって手厚く保護されたことがきっかけに、この松原は今でも厳しい伐採制限が設けられ、県を挙げて景観の保持に努めています。

そしてこの虹の松原の観光を考える方にお勧めしたい温泉宿が、唐津温泉「綿屋（わたや）」です。虹の松原とは松浦川を挟んで隣り合っていると言っていいほど互いに近く、松原観光の共として多くの観光客に利用されてきた老舗旅館です。JRの唐津駅からも徒歩10分という好立地で、非常に観光客ライクな利便性を備えています。純和風の大きな古民家といった情緒ある佇まいの宿で、その温泉は「かぐや姫の湯」と名付けられています。香しい檜風呂には、筋肉痛、関節痛に効果があるとされており、広大な松原の散策で疲れた足腰を癒すには最適です。もちろん露天風呂もあり、自然の風を楽しみながら入浴することができます。

「有明海（ありあけかい）」は九州北西部にある九州最大の湾であり、同時に日本最大の干潟です。流入河川が極めて多いことも特徴で、その見渡す限りの泥の中に様々な生物が潜んでいます。その独自の生態系の中でも主役と呼んで差支えないであろう人気者といえば、やはり「むつごろう」ですね。食用としても重宝される彼らの姿は愛らしく、その姿を一目見ようと有明海を訪れる観光客も珍しくありません。

有明海の干潟の形成要因は幾本もの流入河川から流れ込む多量の土砂です。その土砂が潮の干満によって激しくかき混ぜられ、干潮となった際に広大な干潟が形成されます。この干潟の泥は生息する水生動物の死骸などによって極めて栄養価が高く、かつて田畑の肥料として重宝されたこともあります。この希少な地形を主役に据えたイベントも毎年開催され、大いに盛り上がりを見せます。

そんな有明海観光に際して、温泉宿のチョイスが成功すれば旅の楽しさは倍増するでしょう。おすすめの宿はこちら、太良嶽温泉「蟹御殿」です。有明海は前述のとおり豊富な栄養をもたらす湾であり、それによって育つ沿岸の蟹は絶品です。そんな蟹料理を一つの目玉として扱ったこの「蟹御殿」は有明海沿岸にあり、有明海を目的にした観光にはこれ以上ない好立地です。加えて、露天風呂から有明海を一望できるという素晴らしい条件を備えています。貸切露天風呂の種類の豊富さも自慢で、檜風呂から岩風呂までいずれも手の込んだ造りの浴槽となっており、非日常を満喫できること請け合いです。

おそらく知名度でいえば佐賀県の温泉の中でも突出しているであろう「嬉野温泉（うれしのおんせん）」は、日本三大美人の湯に数えられる名湯です。またその温泉は直に飲むことで胃腸などの機能を活性化する働きがあるとされ、美容のみならず広く健康に良い温泉として人々に愛されてきました。

嬉野温泉はその類い稀なる健康効果が注目されがちですが、入浴した際に感じる心地よさこそが群を抜いているとも言われます。ナトリウムを多量に含むことで独特のとろみ、ぬめりのある泉質となっており、それが肌の皮脂など老廃物を洗い流すことで美容効果が期待できるのですが、この湯の感触が何より心地良く、いつまでも浸かっていたくなる名湯たるゆえんなのです。

嬉野温泉の宿に泊まったからには是が非でも訪れたい観光名所、それが美肌の神様「豊玉姫（とよたまひめ）」を祭神に祀る「豊玉姫神社」です。せっかく科学的にも根拠のある日本三大美人の湯に浸かるのですから、温泉街の中心部に構えているこの神社を参拝しない理由はありません。豊玉姫は主に安産を司るとして崇められてきた日本神話の女神ですが、この女神は肌が極めて白く美しかったとされることから、そのご利益にあずかろうと参拝する女性がむかしから絶えませんでした。そのうちに豊玉姫は美肌の神様としても崇められるようになりました。温泉街には数々の美容製品が土産物として売られています。仕事に戻ったあとも美肌の湯の恩恵を得られるのだと考えると、ついいくつか買い置きしておきたくなってしまいます。出稼ぎの激務で荒れた肌をいたわる旅として、嬉野温泉をおすすめさせていただきます。