佐賀県観光のススメ（佐賀県） | 風俗のお仕事コラム

「どんぐり村」は佐賀市三瀬村杠、のどかな田園風景が広がる土地に拓かれたレジャー施設で、その土地にもともとある起伏豊かな地形を活かしたフランス風を特徴としています。なだらかにこんもりと盛り上がった丘陵が点在する楽しい景観が広がる平地の様子はたしかにフランスの片田舎のような風情を醸しています。建物もフランス風を意識して建てられた「どんぐり村」はのどかながらもすっきりとおしゃれで、白い壁とオレンジ色の屋根が訪れる人を異国情緒で迎えてくれます。

「どんぐり村」の広大な敷地には、その独特の雰囲気を助長する様々な施設が用意されています。パン工房や家畜小屋、レストランももちろんフランス風が徹底され、土産物店もきらびやかな小物が飾られ洒落ています。どんぐり村の大きな見どころの一つとして、数多くの動物たちとのふれあいが挙げられます。園内にはヤギやウサギ、モルモットなど子供たちに大人気の動物たちが多数飼われていて、餌をあげたりして間近にふれあうことができます。また乗馬体験も可能で、大人でも一度は経験しておきたいと思わせるアトラクションが目白押しです。イベントも四季折々に開催されています。特に秋のハロウィンはどんぐり村の雰囲気に絶妙にマッチして大変な盛り上がりを見せる一大イベントです。活発にスポーツをするのを好む人々にも配慮は忘れていません。バドミントンやボール遊びなど草原で思いっきり楽しむための遊具の貸し出しを行っており、太陽の下で汗をかきたいときにも気軽に訪れることができるどんぐり村は、出稼ぎで近辺に住むようになったときには最良のピクニックスポットになるでしょう。

「神野公園（こうのこうえん）」と今は呼ばれるこの場所は、かつて鍋島焼を世に広めたことで知られる佐賀藩主鍋島氏の別邸とその庭園です。神野のお茶屋とも呼ばれ市民に親しまれる神野公園にはおいしい和菓子を提供するお茶屋をはじめ、子供が楽しめる遊園地や動物園が含まれています。それら賑やかな方面もある一方でかつての建造物周辺は古式ゆかしい日本庭園が広がっており、桜の名所としても有名です。大人も子供も楽しめる神野公園の散策は、近くまで来たら是非体験してほしい佐賀観光のメインポイントです。

神野公園の園内には幕末の世に西郷隆盛らと歩み活躍した江藤新平（えとうしんぺい）の像があります。彼は「維新の十傑」の一人ですから、九州地方の主に歴史的要所を観光する上で最も関わり深い人物の一人と言えます。「維新の十傑」を把握することはこの地の観光体験をより味わい深いものへと進めるために非常に役立ちますので、立ち寄った際には是非ご覧ください。江藤新平は頭脳明晰で極めて正義感が強く、政治家として数々の不正を正した陰の立役者です。性格としてはあまりに厳しく周囲に煙たがられることも少なくなかったとして、十傑の中ではやや人気が乏しいほうであるようです。一方、そんな不器用さにこそ親近感を覚えるという人々からは熱狂的な支持を集めています。

神野公園の東出入り口には何とも風情のある古い石橋がかかっています。「栴檀橋（せんだんばし）」という名のこの橋は日本で最大級の石桁橋であり、土木学会選奨土木遺産に指定されています。あまり知られてはおらず外見的にもやや地味ですが、神野公園の玄人向けスポットと言えるでしょう。

絨毯というもの自体が現代の日常生活空間に関わることの少なくなってきた昨今、おそらく絨毯に興味のない人の多くは「緞通（だんつう）」というその名前に聞き覚えがないでしょう。緞通とは絨毯の中でも特に手触りが重厚な手織り作品で、その多くは絨毯の中でも高級品に分類されます。基本的に広く敷くためのものではなく、室内のここぞという要点や玄関の上がり框などに配置される利用法が主です。「マット」という単語に言い換えられる、と考えるとわかりやすいかもしれません。しかしただのマットにするには惜しい芸術的で繊細な図柄が特徴的です。そしてこの「緞通」は、もとは「鍋島緞通（なべしまだんつう）」として、佐賀県に端を発しているのです。

「鍋島緞通」を今に受け継ぐ製造元はすでに一軒を残すのみとなっています。今や世界唯一の「鍋島緞通」を担う「吉島家」のかつての工房などを展示したミュージアムが、佐賀市赤松町にあります。世界最古の木綿絨毯とも言われる鍋島緞通の魅力に触れる貴重な経験が味わえるでしょう。建物は内外ともにモダンで、かつ古い時代の静かな重みを感じられる演出が施されています。絨毯が大好きという人にはたまらないのではないでしょうか。

吉島家はかつての工房を展示場として一般に開放しながら、一方で工房を移して今も上質な鍋島緞通を世に放ち続けています。決して安価な買い物とはならないでしょうが、インテリアに格別のこだわりを持つ人にとっては避けては通れない選択肢であるはずです。