温泉にお祭りも、宝泉寺温泉で心も体も満たされて

温泉にお祭りも、宝泉寺温泉で心も体も満たされて

▼平安時代から続く宝泉寺温泉の歴史

涌蓋山の山懐、筑後川支流町田川にある宝泉寺温泉の歴史は、平安時代から続くものです。
938年、空也上人が錫杖を持ち多くの国を巡行している途中、一猟師に会うと現在までに伝わる仏心とどめることできず殺生の掟を説き、手にしていた錫杖を地に刺し、奇跡を予言し立ち去りました。その錫杖はやがて根をおろし、天をもつく勢いで大杉へと育ちました。そして972年になりこの地に大地震が起きると、大杉の根本から突然温泉が湧き始めたのでした。なんとその日は空也上人の入滅した日であったのです。
温泉の湯は怪我人が浸かるとすぐその怪我がよくなる、宝の湯そのものでした。この不思議な出来事に驚いた村人たちは、湧き出る温泉のそばに寺院を建立し、空也上人が宝の湯を与えてくれたといい、寺を平原山宝泉寺と名付けて空也上人と大日如来を安置した、と現在まで伝わられています。
現在寺院はありませんが、寺号が地名となって宝泉寺と呼ばれており、高さ15mもの観音様が温泉街を見守り、毎月21日には観音護摩供養が行われています。
宝泉寺温泉郷は、川底温泉と宝泉寺温泉と洞窟風呂で有名な壁湯温泉の総称です。70か所を超す泉源は毎分2000リットル以上もの湧出量を誇っているため、宿泊施設や共同浴場などが温泉の恩恵を受けています。平安から続く宝泉寺の湯は九重町の中でも最も歴史が古く、そのやわらかな泉質のすばらしさは多くの人に愛されてきました。

▼温泉に浸かるだけじゃない、豊富に催されるイベント

宝泉寺温泉には数多くのイベントがあり、そのイベントも一つ一つ、小さなものではなく大きな規模であったりと、宝泉寺温泉を盛り上げているコンテンツとなっているのです。
1月の第2土曜日に開催される花火・ザ・宝泉寺は新春の幕開けを告げる花火大会で、深い暗闇の中仕掛け花火から続く2000発ものの打ち上げ花火が冬空に花を咲かせます。周辺で売られている七草粥や樽酒でほっと一息つきながら光と炎のナイトショーを堪能することができます。
6月中には毎週土曜日、温泉街の中心を流れる町田川流域でホタルが生息するため、それに伴って宝泉寺温泉ホタル祭が開催されます。
旅館九重前の屋内駐車場に特設されるステージで郷土芸能や歌謡ショーなどが催され、会場横のホタル生息地でホタル観賞を楽しむことができます。
このホタル祭と連動されて催されるのが七夕祭りで、7月第1土曜日に同じくショーなどの催しと、鑑賞バスでのホタル観賞ができるようになっています。
他にも9月に行われる宝泉寺素人芝居や宝泉寺温泉観月祭などもあり、どれも素敵な催しものになっています。
宝泉寺温泉に訪れた際には、イベントも同時に楽しんでみてはいかがでしょうか?

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